昨日横浜アリーナで開催された『RIZIN.15』を観戦してきました。
各試合の感想はツイッターの方に書いているので、ここではあえて触れません。
ここで取り上げるのはRIZINのズンドコっぷりについてです。
RIZINはフジテレビが地上波で放送するまぎれもないメジャー格闘技イベントなのですが、なぜかズンドコ臭が絶えません。
目玉カードとして五味隆典vsアンディ・サワーを発表した矢先にサワーをONE Championshipに引き抜かれ、カードが消滅するという事件が起きました。
この時RIZIN側は正式な文書による契約をサワー側と結んでいなかったとも言われています。いやいや、馬場さん時代の全日ですかという話ですよ。
RIZIN史上最大の注目を集めた昨年大晦日の那須川天心vsフロイド・メイウェザー・ジュニアの一戦も、ルールを巡ってメイウェザー陣営と揉め、いちどは試合が消滅しそうになりました。
なんとかメイウェザーを日本に連れてきたはみたものの、会場入りが大幅に遅れるなどのトラブルが発生。
溜まりに溜まったストレスを天心がメイウェザーを翻弄して吹っ飛ばしてくれるのかと思いきや、天心はメイウェザーの前に1ラウンドKO負け‥。
さらに統括本部長(当時)を務めていた高田延彦が「天心とメイウェザーの試合は組んではいけなかった」などというとんでもない発言をしたせいで、新年早々バッシングを浴びる結果になってしまいました。自分たちで組んだカードに対してその発言はないですよね。たぶん高田さんは天心を擁護するつもりで口にしたのでしょうが…。
いやあ、凄まじいズンドコっぷりですよ。
今回のRIZIN.15だって「マニー・パッキャオが送り込んだ刺客」みたいなキャラだったキック・ボクサーがパッキャオとはなんの面識もないということを口を滑らせてしまい、開催寸前にズンドコ劇場が展開されてしまいました。
そうです。RIZINはズンドコの宝庫なんです。
しかし、そんなことを言いながら、僕はRIZINの会場に足を運びます。大晦日は実家のある静岡からさいたまスーパーアリーナまで遠征。今回は生活拠点の大阪から横浜まで遠征。
このブログは帰りの高速バスの中で書いています。書き終わったら、崎陽軒のシュウマイ弁当と海老名サービスエリアで買った名物メロンパンを食べます。
ぶっちぎりで話が逸れましたが、RIZINのズンドコっぷりに文句を言いながら会場で生観戦したり、PPVでお金を払って観ている人、けっこういるんじゃないんですか?
なぜ、人はRIZINを観てしまうのか?
まずはやっぱり、面白い試合も少なくないからですよね。大晦日の堀口恭司の大逆転勝利とか。昨日の朝倉未来がヴァンダレイ・シウバの弟子であるルイス・グスタボに競り勝った試合とか。大雅は残念な結果でしたが、あの打ち合いはハラハラしてスリリングな展開でした。
しかし、面白い試合を観たいのなら、ファイトパスでUFCを観た方がはるかにコスパが良いハズです。ベラトールだって、ONEだって、DEEPだってあるじゃないですか?
なんでRIZINなんですか?
きっと、面白い試合を観たいという理由だけじゃないハズです。
みなさん、RIZINのズンドコを楽しんでないですか?
すったもんだの末になんとか開催された大会に行ってみたい、観てみたいんじゃないですか?
ある種の野次馬根性、怖いもの見たさ。
ズンドコはアンチも騒ぎ立てるので、ぶっちゃけ話題にはなります。ある意味、良い宣伝ですよね。
ズンドコはUFCやONEにだってあります。でも、彼らのズンドコはなぜか笑えない。笑えるのは、RIZINのズンドコだけなんです。
RIZINは決してスポーツライクな競技性の高い格闘技イベントではないと思います。むしろある意味プロレス的なエンターテイメント性すら感じます。それはPRIDE時代の残り香なのかも知れません。そういえば、むかしPRIDE男祭りにレイ・セフォーの弟のロニー・セフォーが参戦した時の煽りVなんて、完ペキに狙ってましたよね。
ズンドコで、笑えて、時にはバカにされて。実際に試合を観てみると、ボブ・サップvs大砂嵐のような「なんだか、観てはいけないものを‥」みたいな時もありますが、とんでもないハイレベルな試合が展開されたれもします。
ズンドコであえて期待値を下げ、実際の試合のインパクトを高めているのか?
さすがに、それはないでしょうが(笑)。
実際のところ、今のRIZINはズンドコと相性が良いなと勝手に認識しています。他の団体にはないユルい雰囲気がどことなく漂っている。それがRIZINなんです。
RIZINよ、ズンドコとともに栄えあれ!!