マネル・ケイプという「愛されヒール」の誕生

ここ最近、コロナの話題ばっかりで本当に嫌になりますね。

格闘技・プロレス業界も延期、中止、無観客試合の連続で、ファンとしては寂しいかぎりです。

そんなコロナ一色に染まったかのように見えた日本格闘技界に、ちょっとした騒ぎが巻き起こりました。「マネル・ケイプRIZIN離脱か!?騒動」です。

RIZINの現バンタム級王者であるマネル・ケイプがRIZINとの契約を更新せず、または何らかのかたちで契約を破棄して他団体との契約を結ぶのではないかという騒ぎが起きました。

その騒ぎのきかっけは、以下のようなケイプ本人の投稿です。

まあ、こんな投稿を見たらビックリしちゃいますよね笑。

ケイプは昨年の大みそかに朝倉海との試合を制してRIZINのバンタム級新王者になっています。

新しく王者となった場合は、その後も継続参戦してもらうためにしっかりと契約を結びなおすのが現在の格闘技界の慣例だそうです。

そのため、現時点ではケイプがRIZINを離脱する可能性は低いのではないかという見方が広まっています。

個人的には、ケイプはこうやって離脱をちらつかせるような素振りを見せることで、プロモーションに対して自分の言い分を通しやすくする意図があったのかなと思っています。プロの格闘家ですし、そうだとしても決して非難されるようなことではないと思います。

面白かったのは、離脱を匂わせるようなケイプの投稿を見たファンのリアクションがすごく大きかったことです。

「ケイプのいないRIZINなんて!」
「UFCにケイプをとられるなんて悔しい!」
「ショックすぎる‥」

こんな投稿を見て、僕は正直「みんな、そんなにケイプ好きだったのかよ!」と思ってしまいました。

だって、ケイプって最初は完全にヒールキャラでしたよね。記者会見で乱闘騒ぎを起こしたり、対戦相手に中指を立てたり、まさに「アンゴラ番長」でした。

試合が始まれば、みんなが期待していた山本アーセンをあっという間にハイキックでKOしたりと、いわばドリームクラッシャーのような役割を果たしていました。

ちなみに、僕はケイプを初めて見た時「なんだかクレイジーホースに似てるなあ」という感想しか持てませんでした笑。

そんなケイプが、ここまでの人気者になるなんて‥。

ケイプがこんな「愛されヒール」になったいちばんのポイントは、やっぱりそのギャップにあるんじゃないでしょうか。

一見すると、散々相手を罵倒して、試合でボコボコにする怖い黒人ファイター。しかし、リングを降りれば試合に負けて涙する浅倉カンナに優しい声をかける。SNSでは家族に対する思いやりを見せる。時には変な日本語でファンを笑わせてくれる。

そんなケイプのギャップがファンの中で蓄積され、どこか憎めない愛されヒールになっていったのだと思います。

朝倉海との大晦日の試合では、海が堀口・ウルカを下した勢いそのままにケイプを倒してベルトを巻くと予想した人が多かった気がします。

「なんで対戦相手がケイプなんだよ」という声もありました。ぶっちゃけ、大晦日のメインとしてケイプは全く歓迎されていませんでしたよね。

でも、それが逆に良かったんだと思います。

ファンの中にケイプのギャップによる魅力が蓄積されつつある状態で、RIZINがプッシュしていきたい朝倉海の引き立て役とも受け取れる敵役を担わされ(ケイプ本人もすごく対戦アピールしてましたが笑)、しかも大晦日のメインとして役不足だと批判を浴びる‥。

これって、日本人の判官びいきな部分をすごく刺激してくれますよね笑。

そして、大方の予想を覆しての勝利!

日本のMMAファンって、PRIDEが外国人選手中心だったこともあってか、けっこう日本人と外国人を分け隔てなく応援するような気がします。

RIZINバンタム級は間違いなく日本人中心の階級なんですが、心のどこかでシウバやミルコのような「強い外国人が出てこないかな」という期待していると思うんですよね。

その期待に応えてくれたのがケイプだったワケです。

そんな「俺たちのマネル・ケイプ」がRIZINを離脱するかもとなれば、それはショックを受けて当たり前ですよね。

ケイプってRIZINに参戦した当初は本当に無名で、決して期待されていた選手ではありませんでした。

それがいつの間にか、プロモーションが意識して人気者にしようとしたワケでもないのに、こんなに愛されるようになった。

これって、本当に夢のある話ですよね。

マネル・ケイプにとってRIZINで得られた最大のものって、ファイトマネーでもチャンピオンベルトでもなく、アウェイの地でも人気者になれるという自信なのかも知れません。

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